斜角筋症候群

私が28歳頃ですのでもう20年以上前のことになります。

この項では、上肢(肩甲骨～ワキ下～指先)に対する以下のような不快感

• しびれ感
• うずくような痛み
• ビリビリ感
• 刺すような痛み
• 筋力の低下

このような症状で、

肩甲部(首～胸あたりの部位)周辺での

神経及び血管の経路に対する物理的障害に起因するものの総称を『胸郭出口症候群』と申します。

この項では、その中の『斜角筋症候群』についてです。

このように、

• 頚(頭)を左右に向けて
• 上を向くと、

腕や指先にしびれや痛みが発生する場合が多い症状です。

※代表例です。他にも様々な発症にいたる姿勢や動作はございます。

腕や腋、指先などのしびれが発生し整形外科などでみて頂いた場合、レントゲンやＭＲＩ検査などで、

｢頚椎の５番と６番の間がすこし狭くなってますねぇ。軽度の頸椎椎間板ヘルニアの疑いがありますので、毎日首(頚)の牽引に来て下さい｣

言われた事がありませんか(^^;?)

実は私自身が20年程前に腕のしびれに悩まされた際、このように言われて『首の牽引』に整形外科へ足しげく通いましたが、しびれは一向に改善しませんでした。

第一、仕事をしている中で毎日なんて非現実的ですよね(^^;)

20年以上経った今でも当院にお越し下さる方の多くが、同じように言われて『首の牽引』を勧められているようです。

もちろん、多くの方々が快方に向かわれている？と思うのですが、改善が思わしくなく当院にお越しの方々は、ヘルニアではなく斜角筋症候群では？とおぼしき方が多くおられます。

腕の機能を支配する腕神経叢(黄色)は、図のように、頸椎の左右から腕にかけて通っております。

『頚(頭)を左右に向けて上を向くと、腕や指先に症状がしびれが発生するんです』

このような訴えの方が多い症状です。

図で見ると上記動作は、前及び中斜角筋を引きのばし、その間を通っている神経もしくは血管に圧力をかけてしまいます。

すると、圧迫された神経や血管が管理している上肢の感覚神経に余計な刺激を与えてしまい『しびれ』や『痛み』として現れてしまいます。

当院では、過去の姿勢分析結果を数値デ-タ化しております。その数1000名を超えております。皆さまの貴重なデ-タを症状・部位別に分類し、臨床デ-タとして日々分析、ファイリングを続けております。

先の文章にも書きましたが、一般的な整形外科では、

• 頸椎のけん引
• 首元の神経への注射
• 痛み止め
• 筋肉の緊張をやわらげる薬
• トリガ－ポイントへの注射
• 電気療法
• 手術

これで、改善すれば万々歳なのですが、なかなか難しく、全身を俯瞰(検査)してみると姿勢の問題や姿勢を崩した原因箇所など意外な問題が根本に存在することが多いです。